脂漏性皮膚炎の治療において、西洋医学で主に処方されるのはステロイドや抗真菌剤です。
ステロイド外用剤には、即効性がありますが、副作用もあることが知られていて、怖いイメージを持っている方もいらっしゃいますよね。
また、ステロイドや抗真菌剤を服用しているけれど、なかなか効果が実感できない…。
そんな方は、漢方で治療する、という方法もあります。
今回は、脂漏性皮膚炎の治療で処方される漢方薬とその効果についてご紹介していきます。
漢方薬は、取り扱っている皮膚科で診察してもらうと処方してもらえますよ♪
脂漏性皮膚炎に有効な漢方薬とは!?
脂漏性皮膚炎の治療で処方される漢方薬には、主に次のようなものがあります。
① 十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
主に初期の皮膚炎や肌の赤みが出ている方に処方される漢方薬です。
体の毒素を取り除き、皮膚の化膿や赤み、腫れを抑えます。
② 黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
不眠症や神経症に使われる漢方薬で、ストレスを抱えている人にも有効なお薬です。
イライラしていたら体がかゆくなってきた、という経験がある方も多いと思いますが、イライラで悪化してしまう皮膚炎のかゆみを抑える効果もあります。
③ 柴胡佳枝湯(サイコケイシトウ)
慢性化している脂漏性皮膚炎に処方される漢方薬で、体の熱を放出したり、炎症を抑えたりといった効果があります。
④ 消風散(ショウフウサン)
皮膚がじゅくじゅくで強いかゆみがある場合に処方されます。
脂漏性皮膚炎は皮脂の過剰分泌による真菌の異常増殖が原因となりますが、消風散は皮脂の分泌とかゆみを抑える効果があります。
脂漏性皮膚炎に漢方薬の効果は!?
漢方薬での治療が西洋医学と異なる点は、西洋医学は局所的で即効性のあるお薬が処方されますが、漢方薬は体質を整えて根本治療をしていく点にあります。
漢方薬は自然由来で副作用が少ないとされていて体にも優しく、緩やかな効果のあるお薬です。
脂漏性皮膚炎の治療では、肌のターンオーバーに合わせて効果が現れてきますので、1ヶ月ほど飲み続けて効果を実感する人が多いようです。
もし、1ヶ月飲み続けても効果を感じられないのであれば、担当のお医者さんに診察をしてもらい、お薬を変えるか飲み続けるか相談をしましょう。
お薬は個人によって効き目や相性がありますので、自分に合ったお薬を見つけることも大事です。
症状の改善が実感できない、症状が悪化してしまった、という方がいらっしゃいましたら、その時は是非、漢方薬も選択肢に入れてみてくださいね。
これまで処方されていた薬が全然効果なかったという方でも、漢方薬を処方してもらってからとても脂漏性皮膚炎の調子が良くなったということは結構聞きます。
これまでなにをやっても脂漏性皮膚炎が良くならないと感じている方は、是非、漢方薬を取り扱っている皮膚科も可能性のひとつとして受診してみてくださいね♪